レモン
「今までごめんね・・・。
私、健に甘えてばかりだったね。」
小柄が下を向いて話した。
「健見てたら、何か辛くなっちゃって。
私のせいだと思ったら、すごく嫌になって。」
健はお粥を口にしながら聞いていた。
「でもふらふらになっても、
助けに来てくれた健を見たら、
こうじゃないと思ったの。」
小柄は器を机に戻した。
「今度は私が健を守ろうって。
もう、1人で背負おうと思わなくて良いよ。」
小柄の言葉に感動していた健も、器を机に戻した。
「俺、代わってやれないから・・・
だから、せめて同じものを背負おうと思った。
何も出来なくてごめんな・・・。」
健はどこまでも良いやつだと思った。
そして、とても愛おしく感じた。
ここからまた、
2人は過去と向き合う事になる。