レモン
私は学校に行きながら、
バイトをしてお金を貯めた。
家が近い為、
私の母はたまに来てはご飯を作ったり、
掃除をして帰っていったりしていた。
春になった時、
初めて健の親が家に来た。
その時が私達の初対面だった。
お父さんも、お母さんも、
健にそっくりでとても優しい人だったので、
帰ったあと私はとても安心した。
それを見ていた健はすごく笑ってた。
2人だけの生活になり、
健にはいっそう責任がのしかかったのに、
すごく生き生きしていた。
毎年の旅行にも連れて行ってくれた。
改めて健と向き合って、
私はかけがえのないものだと思えた。