5人の王子と1人の少女



『答えたじゃん!…最初』

「あ゛?
最初だけだろ。
最初だけ」


その後はなぁ。
とでもいうような目で睨んでくる。


その目はムカつくほど茶色く綺麗だから何も言えない。


トンッ


壁に背中がついた。
冷たく、堅い感触が背中を走る。


『ごめんなさい。
すみませんでしたー』


「へぇ…
お前そういうこと言えるわけ?」


耳元で甘く囁く。
ゾクッと背筋を電流が流れるような感じがした。



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