5人の王子と1人の少女



その足音はだんだん遠ざかり、聞こえなくなった。


それを見計らったように莉緒はノソノソと寮へ向かう。

目は泣きすぎて真っ赤に腫れ、悲惨な状態だった。


誰にも会いたくない。


莉緒は心の中でただただ祈るだけだった。


チーン


エレベーターがスッと開いた。
莉緒は中に乗り込み、自分の部屋のボタンを押した。



< 220 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop