5人の王子と1人の少女



「俺に言えねえの?」


柊はますます機嫌が悪くなり、語尾が強まる。


『………分かった。
言う。』


『さっき…ね。
蓮が部屋に来たの。
それでしゃべってたらいきなりキスされて…』

あはは、
それだけだよ?


笑って言ったが、柊の眉間には皺がよった。


「他には?
なんもされなかったか?」


『うん。それだけ。
でもね、蓮は私のこと好きなんだって…
雪斗にも言われたからどうすればいいか分かんなくて』


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