5人の王子と1人の少女



大声を張り上げるとビクッとなる小さい体。


俯き、俺を見ようとしない。


「チッ」


俺は舌打ちすると、


「テメェは、んな女だったのかよ。
お前だけは…
お前だけは違うと思ったのに」


ダンッ


俺は何も言わない夕陽にイライラして壁を殴る。
手からは血が滲んできた。


「私は…
私はあんたなんて最初から好きじゃなかった。
あんたと付き合ったのはあんたが金持ちだから。
恋愛感情なんてなかったんだよ」


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