ココロノオト


「心音、俺気付いてた。心音が毎日、お父さんにされてる事。でも助けられなかった。毎日殴られて、ご飯もらえなくて、夜はいっつも抱かれてる。そしていっつも泣いてて。俺と心音の部屋、隣だしベランダで繋がってるから一度ベランダへ出て見てしまったんだ。めちゃくちゃ自分が惨めだった。悲しんでる心音見てたのに何も出来なかった。お父さんが怖かった。心音かばって心音みたいになったら嫌だからって心の中で同情してた。でも痩せ細って、アザだらけで暗くなった心音みて悔しかった。それから最近は心音が俺に言ってくる事聞いてて、それくらい辛いんだなって思ってさ・・・」
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