ココロノオト
キッチンから包丁を持ち出し、お母さんに突き付けた。

「おいババア。お金。」

お母さんは刃物に怯えながらも一万円をさしだした。

「これだけ?毎日何のために働いてんの?いいよ。万引きするから。」
「心音・・・万引きはダメよ。」
「このお金で何買えって?知らない!もう自分で稼ぐから!」

テーブルの上に置いてあったお母さんの携帯を手にとった。
「これ、もらうから。」

そう言って、家を飛び出し夜の街に行った。

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