【短】俺の冷やかお姫様。



「ねぇねぇ湊ってばー!」



ケバ女の一人の声で、



ハッと我に返る。



「だから、彼女いるから無理って言ってんじゃん」



いっつもいっつもそう言って追い払ってるんだけど……



今日は、何故かしぶとかった。



「彼女はいいから、食べようっ?」



「ね、お願いっ!」



そう言って2人は前に乗り出してくる。



……いつもはここらへんで引くのに。



中々教室を出て行かないので、不覚にも苛立ってきてしまった。



「だから、俺には夢が……」



「だって!」



そんな俺の言葉を、遮った衝撃の一言。



「だって、片平さんに了解ちゃんととったもん!」







.
< 11 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop