【短】俺の冷やかお姫様。
……そう思ったのもつかの間、
次もその次も勝ってしまった。
さすがにここまで来るとおかしいよね。
そろそろ夢が機嫌悪くなって、マンガ読み始めてもいいころ……
でも夢はずっと下を向いたままで。
「………夢?」
本当に心配になるんだけど。
すると……
「……帰る」
「は!?」
いきなり俺を睨みつけて、鞄を持って立ち上がった。
「いやいや、どうしたの夢!」
慌てて腕を掴んだ。
夢はその場に立ち止まる。
「具合悪いなら、送ってくから」
そう言って顔を覗いてみたら、
また、すごい目で睨まれた。
「離して」
……てか、俺何かしたっけ?
頭ん中が混乱していく。
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