【短】俺の冷やかお姫様。
「……何もしてない」
「は?」
「湊は何もしてない!!」
やっとこっちを向いたと思ったら、こんな言葉。
やっぱり俺何もしてないんじゃん?
すると夢はまた帰ろうとする。
「だから待てって!」
「離して」
……んと、わけわかんねぇ。
何で泣きそうなの?……夢。
「きゃっ」
俺は夢の腕を引っ張り、抱きしめる。
「ちょっと、何!?」
夢は腕の中でしばらく暴れてたけど、ギュッと強く抱きしめたらおとなしくなった。
「前も言ったけど、言ってくんなきゃわかんねーよ?」
黙っている夢。
「俺、何もしてないよね?」
何かしたなら、謝るのに。
.