俺様王子☆年下カレシ
ヒンヤリした床に、少し触れつつシャーペンに手をかけた、その時


…ふわりと、私の手に、笠谷くんの手が重なった


「あ、ごめんね。偶然手が当たっちゃったね」


「…偶然じゃない」


え…


「浜中は…ズルい。いつもそういう顔して、オレに期待させる」


ど…どういうこと?


床は冷たいのに、重ねらされた手の甲からは、柔らかな温もりが伝わってきて…すごく変な感じ


しばらく時が止まった気がした


「こら~!お前ら、屈んで何をコソコソ喋っとるんだ」
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