俺様王子☆年下カレシ
車は私に気づくことなく、学校の裏手を通る道へ向かって走り去った


一歩も気づかずそのまま校舎へ


私は…やっとのことで立ち上がり、もつれそうな足を引きずりながら、何とか教室に向かった


自分の席でそのまま静かに廃人になっていた…


「おはよ~…鈴どしたの、顔色悪いよ。気分悪い?」


サチが私の席に来たけど、いつもみたいに笑顔で応える気力もない


「ううん…大丈夫」


私はポツリ呟く


「本当に大丈夫?何か変だよ。一歩が浮気でもした?!」


顔を覗き込んでくるサチを見たら、涙がどっと溢れだした


「うぅ…」


「えっ!どーしたの!?」


涙が次から次へと、ポロポロ零れ落ちてきた
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