俺様王子☆年下カレシ
「そうなんだ。あの子から何か聞いた?」


「いえ…ただ、ちょっと気になったんで。海に何か思い入れがあるのかなって」


「あの子ね…昔、海で溺れた事あるんだ。なのに何で…」


万里さんは複雑な表情のまま、何かを思い出すように遠くを見つめた


溺れた?普通なら嫌な思い出のハズ。海が苦手になりそうなものなのに…


「もしかしたら…その年だけだったからかも知れない」


「…え?」


「その年…家族で初めて海外旅行したんだ。父は普段から忙しくて夏休みに父親らしい事した事ないし、一歩にしたら大切な思い出なのかな


コテージの外がすぐ海で、嘘みたいに透き通って綺麗な海でね…」
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