俺様王子☆年下カレシ
家族の思い出…かぁ


一歩にとっては溺れた事よりも、その時の家族の記憶が心に大きく残っていて…。今も大切な宝物なんだね


一歩の部屋にある海は、写真では表現できないような水面の一番綺麗な姿を表していて…


万里さんの話を聞いた私は、その時の一歩の幸せな光景が目に浮かぶようだった


私までポーッとなっていると、万里さんが我に返る


「ごめん!変な話したね」


「いえ…私が聞いたんで」


「じゃ、またね。次会う時は、もっとオシャレしとくから。私普段こんなんじゃないし」


万里さんは、無造作に束ねた髪を隠すようにするとニッコリ笑って私の前を去って行った
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