俺様王子☆年下カレシ
そっと目を閉じ、ドキドキ高鳴る胸を抑えるように、胸の前に手を添えた


私のその手に、一歩が自分の手をそっと重ねる


「あともーひとつ。今日オレんち来る?」


それって…


夏休み前、一歩の部屋でそういう事になってから…実はあれきりになってた


会う時間が少ない分、一緒の時間を大切に過ごしたいって言ってたのは本当で、あれきり一歩が私に手を出してくる事はなかったんだ


ホッとしつつも、ちょっと物足りないような…そんな半年だった


「うん…」


恥ずかしいなと思いつつ目を瞑ったまま頷き、一歩の唇を待った
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