すきだよ。
窓から入る風が気持ちいい。
「好きです!」
そうそう…ってええ!?
窓の外から聞こえるってことは、中庭?
そっと覗いてみると、そこにはかわいい女の子と……、蘭先輩。
「緋口くんには津久井さんがいるってわかってるんだけど、諦められなくて…」
すごく一生懸命。
きっと一途なんだろうな。
「ごめんね。」
蘭先輩のこの一言で、女の子は泣きながら走り去ってしまった。
でもそうだよね、蘭先輩は彼女がいるんだし、ごめん以外の返事なんて、ダメだもん。
期待、させちゃうし。