すきだよ。
「優香?」
声の方を見ると、
「……千晴。」
心配そうな千晴がいた。
壁にかかっている時計を見て、私は4限目をさぼったんだと自覚した。
「ごめんごめん。」
にっこり笑顔で。
心配かけてどうするの。
でも、私が笑っても、千晴の顔はそのままで。
「どうしたの?」
まだ不安がってるの?
千晴がこんなふうに、人を心配するような子だって思わなかった。
「何もないよ〜。てか初めてさぼっちゃった!」
私がそういうと、千晴はやっといつもの千晴に戻った。
「もう!さっきの数学めちゃくちゃ退屈だったんだよ?」