HONEY&TRAP!!
ハニーゴールドの刺
生徒会の引き継ぎが終わり、卒業後の進路もほぼ確定していた俺は
何をするわけでもなく毎日を過ごしていた。
学校が終わったら真っ直ぐ家に帰る毎日。
超、健全(笑)
今日もまた、同じように家に向かう。
俺の住んでる家は、まぁ…ボロい団地で。
築ウン十年だとか…
汚いなりに(笑)不自由はしてなかったけど。
今ではすっかり寄り付かない団地の前にある公園も
小さな頃は毎日遊びに通ってた。
今日もまたあの頃の様に、
綺麗な夕日が辺りを照らしていた。
………そんなふうに
珍しく昔の事を思い出すなんて
もしかしたら“予感”があったのかも…
なんて
今だから言える事だけど。
だけど、やっぱり気のせいなんかじゃなく
それが新たな“始まり”の予感だったんだ――――