HONEY&TRAP!!
いや、
いやいやいや。
似合う似合わないの話じゃない。
あの色じゃ学校でも目ぇ付けられるに決まってる。
家庭内も何も変わった事はなかったはずだし。
いったい繭羅にどんな心境の変化があったのか…
まったく持って謎。
あー!!
苛々する。
なんだこれ。
つーか
今からどこ行くんだよ。
もう遅いだろ。
まだ五時前だってのに、そんな事を思う俺って
……やっぱりウザい?
こんな事なら止めりゃ良かったんだ。
だけど、時既に遅し。
もう繭羅の姿はなかった。
俺はまだ苛々を引きずったまま
力任せに階段を上がる。
あんなに億劫だった階段も
気付いたら登りきっていて。
どうしてこんなに苛々してるのか
自分でも解らなかった。