HONEY&TRAP!!
「パス」
「ええ〜〜!!!!
頼むよー
もう海斗連れて行くって言っちゃったしぃ…
そしたらあっちも可愛い子揃えるって……」
なんだよそれ。
勝手に俺をダシに使うなよ。
俺はため息をつき、高崎の言葉を呆れながら聞いていた。
最近の、自分のため息の多さに…
確実に俺の幸せは逃げてる。
そう思いながら。
「なぁ、頼むよ〜
俺の為だと思ってさぁ〜」
「その喋り方、キモい」
伸ばすな語尾を。
少し、前の自分と重なるようで気分が悪い。
「海斗ぉ……」
半ば涙目になりながら高崎が俺に縋る。
「何…やってんだ?」
その時、俺らに少し退いた感じの声がかけられた。
「あっ!!
三倉っ!!!
お前からも頼んでくれよ〜」
「……なんだ?
お前、海斗に言ってなかったのか?」
「ゔ…」
この様子だと、どうやらトシは高崎の企みを知っていたみたいだ。