HONEY&TRAP!!
「好きです。
カイト先輩……
あたしと付き合って下さい!!」
俺に向かって潤んだ瞳でそう言う女の子。
今、俺は告白されている。
「ごめんね。
ありがとう。気持ちは嬉しいよ」
気付いたら、俺の口からは「ごめんね」の言葉。
そして頭に浮かんだのは、彼女…相沢 伊織の顔。
あ…………!?
なんだコレ。
有り得ない。
俺の返事に涙を溜めながらも笑って去っていく女の子を
ただボー然と見送っていた。
まさか。
そんなはずない。
俺は頭を左右に思いっきり振った。