ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『リョータ…お前…黒いハットなんか被りやがって…誰のマネしてんだよ』

シュンは涙を堪えながら、ほほえましく言った。

『僕もこんな風に黒いハットを被れば、父さんみたいにギターがうまく弾ける気がして』

リョータはニコッと笑った。

『お前ギター弾いてんのか?』

『はい。これでも一応ミュージシャンなんですから』

リョータは背中に背負うギターを、シュンに見せた。

『俺のマネばっかりしやがって…バカな奴だよ…』

シュンは涙を堪えながら、少し震え声で言った。

『父さんの子供ですから…』

リョータのその言葉に、シュンとリョータの二人は笑った。

そしてシュンはリョータの隣の椅子に座った。

『日本酒飲めるか?』

『はい』

シュンは2つのコップに日本酒をつぎ、リョータに一つ渡した。

そして二人は初めての親子揃ってのお酒を交わした。


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