ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『じゃあ、俺行きますんで』

蓮はお婆さんに手を振って、病室を出ていった。

蓮が病室を出ると、敬大の病室に昼食を持って来ていたナースが、重そうな段ボール箱を抱えて歩いていた。

『貸せよ、持ってやるよ』

『えっ?本当に?』

『ああ』

蓮はナースから段ボール箱を受け取った。

『あー、結構重いんだな。どこに運べば良いんだ?』

蓮がナースに尋ねると、ナースは笑っていた。

『な、何だよ!?何が可笑しいんだよ?』

『だって、昔はいつもあたしにくっついて離れなかった、あの蓮がまさかこんなに大きくなるなんてさ』

ナースは笑いながら言った。

『あのな〜、何かその発言オバサンくさいぞ』

『うるさいわねー、まだあたしは26歳よ。オバサンなんて言わないで』

『オ・バ・サ・ン』

蓮は嫌みたっぷりに言った。

『何よー!!』

ナースは怒った。

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