ミュージック･ラブ３〜愛を奏でるメイフラワー〜

『こら、桐丘レイさん!!仕事サボってないで、早く荷物運んで患者さんの所に行きなさい!!』

二人のやりとりをを見た婦長が怒鳴った。

『ふ、婦長!!すみません』

ナース…レイは慌てて頭を下げた。

『蓮、ごめんだけど段ボールは倉庫にお願いね』

『あ、おいっ!!』

蓮の呼び止めむなしく、レイは足速に去って行った。

『ったく、院長も娘だからってレイさんを甘やかしすぎなのよね』

婦長はグチを軽く零した。

『あなた達姉弟は、いつまでたっても本当に仲が良いわよね』

婦長は蓮にそれだけ言って去って行った。

『姉弟か…』

蓮は一言そう呟き、歩き出して段ボール箱を倉庫に運んだ。

そして蓮が病棟を出て庭を歩いていると、院長にバッタリ出会った。

『おお、蓮来てたのか。敬大くんのお見舞いか？』

院長は蓮に話し掛けてきた。