ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『そうそう。敬大はクレーンゲームで人形捕れないからって、機械のせいにして俺にクレームを言って来たのが始まりだもんな。ってか、何だよ急に…そんな出会った頃の話なんかして?』

蓮は出会った日を懐かしく思い出した。

『あの頃会ったお前の目は冷たく寂しそうだった…けど今のお前はもうそんなんじゃない』

『だ、だから何が言いたいんだよ?』

『院長先生に会ったよ。蓮、お前は誤解してるよ』

敬大は淡々と話し出した。

『院長先生は知っていたよ。蓮が、医療ミスで死なせてしまった母親の息子だって事も、蓮が弁護士を目指してる理由もさ』

『えっ!?』

蓮は敬大の言葉に驚いた。

『院長先生は全てを覚悟してお前を引き取ったんだよ。だからお前が院長先生を訴えたとしても、院長先生は素直に受け入れる気みたいだよ』

敬大は院長の思いを蓮に伝えた。

『お前だっていい加減に気付いているんだろ?』

敬大は尋ねた。


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