ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『ねぇ、敬大君って優しいんだね』

祥乃は怠そうにしている敬大に言った。

『はあ?何が?』

敬大は突然の祥乃の言葉に意味がわからなかった。

『さっき見てたよ。敬大君がチューリップを処置してるところ』

そう言って祥乃は、さっき敬大が処置していたチューリップを指さした。

『ああ、チューリップか…』

『処置してる所見て、あたし少し感動しちゃった…こんな事が出来る人って珍しいからさ。敬大君って優しいんだね』

祥乃はニコッと笑った。

『別に…』

敬大は素っ気なく言った。

『チューリップの花言葉って確か…えーっと…』

『博愛…』

敬大はボソッと呟いた。

『あー、そうそう博愛、博愛。よく知ってるね、敬大君は花好きなの?』

『別に…。ただ昔よく一緒にいた幼なじみが、花が好きだったからソイツのせいで、詳しくなっただけだよ』

敬大は怠そうに言った。

『へぇ〜、幼なじみなんているんだ。どんな子なの?』

祥乃は興味深々に尋ねた。

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