ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『敬大君…前にも君に一度尋ねたけど、君はミュージシャンを…プロを目指さないのか?』

リョータは敬大の目を真剣に見て尋ねた。

『はい…今の俺は誰かのために歌えればそれでいいって思ってるんで…』

『本当に?』

リョータは敬大の確信に迫った。

そんな敬大は黙り込んでしまった。

『俺がさ、ミュージシャンを目指したキッカケってさ、幼い頃に見たフレンズってバンドの影響なんだよな。もしあの日フレンズのライブを見てなかったら…フレンズのギタリストに出会ってなければ…俺は今頃夢のないサラリーマンにでもなってたと思う』

リョータは自分の事を話し出した。

『別にサラリーマンになって、安定した今を生きて家庭を築いて…ってそれも良い事だと思う。でもたった一度きりの人生なんだから、本気になって夢の一つや二つ追いかけてみなきゃさ。だから俺は自分が見つけた夢を追いかけて、今ここにいるんだ』

リョータの言葉が敬大の心に響いていた。


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