ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『何よりも自分のやりたい事をやらずに後悔を残すのは、絶対嫌だからさ。自分の気持ちには素直に生きなきゃ』

リョータはそう言って敬大に微笑んだ。

『お、俺も小さい頃にみたギタリストの影響でミュージシャンを夢見てた…』

敬大は自分の事を話し出した。

『ずっとずっとギターばかり弾いてて…いつかはそのギタリストみたいにすげーギター上手くなって、世界一のミュージシャンになるって夢を持ってた』

敬大の話をリョータは静かに聞いていた。

『けど…高3の頃に俺は傷害事件を起こして、少年院に入って…だから俺はそれ以来夢を見なくなった。“少年院出”だってそんなレッテルが俺には一生付き纏うから…だから俺は夢を諦めた』

敬大は悲しげな表情を見せた。

『音楽は…音楽は好きなんだろ?』

黙って話を聞いていたリョータが口を開いた。

『うん…』

敬大は頷いた。


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