ミュージック･ラブ３〜愛を奏でるメイフラワー〜

『そっか…。何て言うか、くだらないな』

リョータは突然バカにしたかのように敬大に言葉を浴びせた。

『えっ？』

敬大は驚いた。

『くだらないんだよ。“少年院出”のレッテルだぁ!?何だよそれ…そんなの関係ないだろ。“少年院出”だったら大好きな音楽の夢を諦めなきゃならないのか!?』

リョータは少し声を荒げた。

『音楽は人を選んだりなんかしない。夢は人を選んだりなんかしない。“少年院出”が何だよ!!俺は今まで色んな奴を見て来た。義足で走る陸上選手…車イスのバスケット選手…片腕のない野球選手…みんな…みんな陸上が、バスケが、野球が好きだから…だからみんなどんな姿になったって、そいつらはそれがハンデなんて思っていないし、それが今の自分の魅力だって思って必死にやり続けてるんだよ!!夢を追いかけてるんだよ。俺は音楽が好きだから、例え敬大君みたいにレッテルを貼られたって…この腕が動かなくなったって…どんな姿になったって俺は自分の“夢”を“大好きな事”を諦めたりなんかしない』

リョータは力強く言い放った。