ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『彼氏の意識はまだ戻らないけど、あたしその彼と結婚することに決めたの。眠ったままだってあたしの大好きな人に変わりはないから』

祥乃は敬大の方を振り返り笑顔で言った。

『仕事は…モデルを辞めてどうすんだよ!?』

敬大は驚きながら尋ねた。

『あたしね、介護士の勉強して介護士になろうと思うんだ。そしたら彼の介護だってちゃんと出来るしさ』

祥乃は胸を張って言った。

『そっか。そう祥乃が決めたんなら、それでいいと思うよ』

敬大はニコッと笑った。

そして祥乃はまた敬大の隣に座った。

『あたしね…本当はさっきまでずっと悩んでたんだよ。でもね、敬大君の歌聴いたらさ…迷いなんかなくなっちゃった。夢と同じで、人であっても自分の好きな人は絶対手放しちゃダメだって気付いたんだ』

『祥乃…』

敬大は祥乃を見つめた。

『祥乃…何かお前らしいな。でも頑張れよ』

敬大はそう言って笑顔を見せた。


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