ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『うん…頑張る』

祥乃は笑顔で言った。

『リョータさんには言ったの?』

『うん。お兄ちゃんも敬大君と同じこと言ってた。お前らしくって良い事だって』

『そっか、リョータさんも賛成してくれてるんだ。良かったな』

敬大は祥乃に向かって微笑んだ。

『ありがとう。あたし1週間後の敬大君の出場するコンテスト絶対応援に行くから、敬大君も頑張ってよね』

祥乃はそう言って敬大に右手を差し出した。

『ああ』

敬大は祥乃の右手を右手で掴み、二人は握手をしエールを贈った。

『じゃあ、あたし帰るね。夕飯の買い物の帰りだったしさ』

祥乃はそう言って買い物袋を笑いながら見せた後、立ち去った。

『俺絶対頑張るから…絶対優勝してやるんだから…』

敬大はそう言って寒い夜空に輝く星に誓いを立てた。

肌寒い冬の始まりと共に、二人の新しい始まりもそこまで近づいていたのだった。

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