ミュージック･ラブ３〜愛を奏でるメイフラワー〜

スタジオの外のソファーでヨダレを垂らしながら眠っていた誠治は、スタジオの扉が開く音に気付き目を覚ました。

誠治がスタジオの方を見るとすがすがしい表情をした敬大がゆっくりと出て来た。

『おはようございます、誠治さん』

敬大は笑顔で誠治に挨拶をした。

『敬大、その表情を見る限りは…答えが見つかったんやな？』

『はい。今から母に会いに行ってきます』

敬大は笑顔で答えた。

『そうか、ホンマに会う気になったんやな？』

誠治は念を押した。

『はい。行って、俺の思い全てぶつけてきます』

敬大はまた笑顔で答えた。

『よっしゃ!!ならタクシー呼んだるさかい待っとけ』

誠治はそう言って、タクシーを呼んだ。

敬大は誠治の呼んだタクシーに乗り込み、母のいる清凜総合病院へと向かった。

清凜総合病院に着いた敬大は、ひと呼吸着いてから病院内に足を踏み入れた。