ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『そうだったかな…』

敬大はあの日を思い出そうとしていた。

『あたしがクラスメイトの男子から嫌がらせを受けてた時も、敬大はその男子たちに向かって“お前ら男だろ?男だったら女子に嫌がらせみたいなくだらないことしてんなよ。男だったら逆に女を守れよ”って言って、あたしを守ってくれたよね。あの時の敬大、凄く格好よかったよ』

楓は笑顔で言った。

『そういえば…そんな事あったな』

敬大はあの日の事を覚えていた。

二人はそんな風に小学生の頃の事を思い出していた。

『あっ!!そういえば、確か卒業式の日にクラスでタイムカプセル埋めたよね?』

楓は突然思い出して言った。

『ああ、埋めたな。確か…プールの側のイチョウの木の下に』

敬大も思い出した。

『行こうよ敬大』

『ああ』

楓は敬大の手を引っ張り、プールの側のイチョウの木に向かった。


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