ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
敬大はリハーサルとはいえ本番さながらのように全力で歌を唄った。

『よし、敬大、リハーサルは終了だ。他のアーティストたちがリハーサルするから敬大は休憩だ。本番でギターの弦が切れたりしないように手入れしておけよ』

シンは熱唱し続ける敬大を呼び止めて言った。

『はい』

敬大はタオルで汗を拭いながら、ギターを抱えてステージの階段を下りた。

すると敬大の携帯電話が鳴り響いた。

敬大は携帯に出た。

『もしもし、敬大?』

電話は友也からだった。

『もうすぐライブ始まる頃だよな?どうだ調子は?』

『調子はまあまあだよ。それより友也、何か用か?』

『何か用かじゃねーよ。蓮たちの結婚式に来たのは良いけど、調子乗って早く来過ぎたから暇なんだよな』

友也は笑って言った。

『暇だから電話してきたのかよ。まあ、いいけどさ…こっちも調度リハーサルが終わったところだしさ』

敬大は電話をしながら控え室に戻り、椅子に腰掛けた。


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