ミュージック･ラブ３〜愛を奏でるメイフラワー〜

楓はこの日もいつもと変わらず、敬大の様子を見に病院へと足を運んでいた。

『あ、楓ちゃん!!』

楓が病院の入口に来た時、背後から誰かが声をかけた。

楓は振り返った。

『友也君。友也君も敬大のお見舞い？』

『うん。今日仕事休みだからさ』

友也は笑顔で言った。

二人は敬大の病室に足を運びながら会話を交わした。

『友也君、施設の子供たちは元気にしてる？』

『元気にしてるよ。逆に元気過ぎて困るくらいだよ、こっちは仕事で疲れてるのに、遊びに付き合わさせられるしさ』

友也は笑いながら言った。

『そっか、仕事しながら施設の子たちの面倒も見て大変だね』

『うん、大変だけど…あいつらの笑顔が今の俺の支えになってるしな。それより、楓ちゃんは本当に良かったの？せっかく就職決まってたのに、就職蹴ってバイトの道選んだりしてさ…』

友也はずっと気にしていた事を尋ねた。