ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『敬大はいっつもあたしの近くにいてくれてたね』

楓は笑顔で言った。

敬大はただ黙って楓の話を聞いていた。

『まさか大学のパーティーで敬大と再開するなんて、思っても見なかったな…。敬大は今何してるの?』

『別に…』

敬大は素っ気なく言った。

『別にって…ギターは弾いていないの?』

『ああ…』

『どうしてギター弾いてないの?』

『弾きたくないから…』

敬大は適当に理由を言った。

『弾きたくないって…昔は毎日のように弾いてたじゃんか。ミュージシャンになるのが敬大の夢だったのに…。ギターもう一度弾きなよ、夢を諦めちゃダメだよ!!ねぇ、敬大!!』

『うっせいよ!!昔と今は違うんだよ!!俺がギター弾くとか弾かないとか、お前には関係ないだろ!!』

敬大は楓に怒鳴った。

『敬大…』

楓はしょんぼりした。

『怒鳴ってごめん…。ほら、家に着いたぞ』

敬大は楓の家の前で楓を降ろした。

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