ミュージック･ラブ３〜愛を奏でるメイフラワー〜
『えっ？良いんですか？』

敬大はギターを受け取り、驚いた表情を見せた。

『うん。俺は使わないし、敬大に使われた方がコイツ（ギター）だって嬉しいし、俺も敬大に使って貰いたい。このギターは俺からの友情の証だからな』

蓮は笑顔で言った。

『ありがとう、蓮君』

敬大は蓮の笑顔に答えるように笑顔を見せた。

蓮が去った後、敬大はギターケースからギターを取りだした。

敬大はギターの弦に軽く触れた。

そして敬大はギターを弾き、静かに歌い始めた。

敬大はこの時、記憶を失くす前に自らの思いを綴った“愛のかたち”を無意識のうちに弾き語っていた。

そして歌っている最中に敬大の頭がズキッと痛んだ。

『うっ…』

敬大はギターを膝の上に置き、頭を抱えて痛がった。

『敬大くん!?大丈夫、敬大くん!!』

たまたま敬大の病室の前を通り掛かった桐丘レイが敬大に駆け寄った。


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