ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『わかった。じゃあ、お前がいつかスター選手になった時にこのボールを取りにこい。約束だ、拓也』

友也はそう言って、右手の小指をピンと立てた。

『はい』

拓也も右手の小指を出し、友也と指切りを交わした。



そして…


『蓮、ボケッとしてないで手伝ってよ!!』

桐丘レイは蓮の部屋の荷物を段ボール箱につめながら言った。

『ごめん、ごめん。懐かしい写真が出て来たから、ちょっと見入ってしまったんだよ』

蓮はそう言って、荷物を段ボール箱に詰める桐丘レイに写真を見せた。

『あ、この写真…蓮が桐丘家に来て1番最初に撮った写真じゃん。懐かしい』

桐丘レイは写真を見て懐かしそうに微笑んだ。

写真には、口の周りいっぱいにケーキのホイップクリームをつけた蓮と桐丘レイの姿が映っていた。

『バカだよな俺たち』

蓮は笑って言った。


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