ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『ふーっ、助かった…。ありがとう…橘 祥乃』

敬大は隣に座る祥乃にお礼を言った。

『あたしの名前覚えててくれたんだね』

祥乃は笑顔で言った。

『えっ…まあな。…橘はこんなとこで何してるんだよ?』

『マネージャー待ってるの。どうしてお巡りさんに追われていたの?』

祥乃は敬大に尋ねた。

『ちょっとな…。でも、ありがとう』

敬大はそう言って、車のドアを開けて車を降りようとした。

すると、祥乃が敬大の腕を突然掴んだ。

『ねぇ、今からドライブでも行こうよ』

『えっ?』

『最近仕事ばっかりでさ…息抜きに付き合ってよ』

『でもドライブって…マネージャーは?』

敬大は戸惑いながら尋ねた。

『マネージャーは今事務所にいるから、今のうちにドライブに行こ』

祥乃は車から事務所を見てそう言いながら、車から降りた。

『敬大君は免許持ってる?』

『いや…』

『そう。じゃあ、あたしが運転するよ。助手席乗って』

祥乃はそう言って、運転席に座った。

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