ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『お前…さっきの奴らと何やってんだよ?』

敬大は気になっていた事を尋ねた。

友也はその敬大の問いに黙り込んで答えなかった。

『おまえ…さっき一緒にいた背の高い奴って、恭吾じゃないのか?恭吾は売薬人って噂を聞いた事があるけど、お前まさか…』

『だったら何だよ』

友也は開き直った。

『どうして売薬人なんか…』

『金がいるんだよ!!』

『どうして金がいるんだよ?』

『敬大には関係ない!!』

友也はそっぽを向いた。

敬大は友也の胸倉を両手で掴んだ。

『何やってんだよ!!売薬人なんかやりやがって、バカな事してんじゃねーよ!!』

敬大は友也に怒鳴りつけた。

『うっせい!!俺の事はほっといてくれよ』

友也はそう言って、胸倉を掴んでいる敬大の手を外し、さっさと走り去った。

『おい、友也!!』

敬大は去ってゆく友也を呼び止めたが、友也は暗闇の中へ消え去った。

『あいつ…何やってんだよ!!恭吾に関わるのはさすがにヤバイだろ…友也…。どうなっても知らないからな!!』

敬大はそのまま家に帰って行った。

< 63 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop