ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
そして友也を乗せたパトカーは走り去ってしまった。

『友也…どうして…』

敬大は何かを閃いたかのように突然やじ馬の人込みの中から、走り出した。

『おい、敬大!!』

蓮は敬大を追いかけた。

『敬大、どこ行くんだよ?』

蓮は敬大を追いかけながら尋ねた。

『恭吾に会いに行く…』

『恭吾って?』

『俺と友也が少年院にいた頃に一緒にいた2つ年上の男だ。友也は恭吾と関わって売薬人をやっていた。だから恭吾に会いに行く』

『なるほど…、俺も行くよ』

『いや、アイツは…恭吾は危険だ。だから蓮、お前は来るな!!』

『断る。…友也は俺のダチだ。だから俺も行く』

蓮は敬大の反対を押し切り走り続けた。

『どうなっても知らないからな』

敬大と蓮は走り続け、港にある一軒の倉庫までやってきた。

『ここに恭吾って奴がいるのか?』

蓮は周りを見回しながら敬大に尋ねた。

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