ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『ああ…』

敬大はただ一言そう言って、部屋へと上がった。

『ちょっとー、ああ…じゃなくてただいまでしょ!!もう!!』

鏡台に座って化粧をしながらレミは言った。

『はい、はい』

そう言って敬大はベッドの上に寝転んだ。

『あっ、そうだ。敬大さっき手紙が届いてたよ、瑞輝 薫(ミズキナカオル)って人から。敬大のお母さんでしょ?』

レミはそう言って、ベッドの上に寝転ぶ敬大に手紙を渡そうとした。

『捨てといてくれ…』

敬大は手紙を受け取るのを拒否した。

『これで5通目だよ。一度くらい読んで返事書いてあげなよ。せめて元気にしてるとか、何してるとかくらい教えてあげたら?きっとお母さん安心するよ』

そう言ってレミは、寝転ぶ敬大の顔の横に手紙を置いた。

『何してるかか…よく言うよ、レミだって水商売してる事親に内緒にしてるくせに…』

敬大は呆れた感じで言った。

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