ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
敬大が歌い終わると、祥乃は拍手を贈った。

『繋がりをテーマにした歌なんて…良い歌だね』

『そう?ありがとう』

敬大はそう言ってギターを片付けた。

『敬大君って凄くギター上手なんだね。敬大君、ミュージシャンになりなよ』

『ミュージシャン?…確かに昔は目指してた夢だけど、今は一人でも聴いてくれる人がいるなら、その人のために歌えればなって思いだけだからな…』

敬大は考え込みながら言った。

『昔は目指してたんだ。あたしは絶対敬大君はミュージシャンになるべきだと思うけどな…』

『でも俺にはレッテルがはられてるからな…』

敬大はボソッと呟いた。

『えっ?何?』

『ううん、何でもないよ。ちょっと缶ジュース買ってくるよ』

敬大はそう言って祥乃とギターを残し、近くの自販機まで自分と祥乃の分のジュースを買いに行った。

『少年院出のレッテルなんて…言いにくいし…』

敬大は呟きながら、二人分のジュースを買った。


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