ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『あ、お兄さんですか…』

敬大は少し緊張した。

『祥乃に早く家に帰ってくるように伝えてくれ』

リョータは敬大に伝言を伝えた。

『家にって…祥乃まだ帰ってないん…』

そう言いかけた敬大は嫌な予感がした。

“誰かにつけられてる気がして…”

敬大は祥乃のその言葉を思い出した。

『お兄さんごめんなさい!!』

敬大は携帯を切り、大声で祥乃の名前呼びながら辺りを捜し回った。

『くそー!!本当にヤバイかも!!』

敬大は必死に走りながら夜の街の中、祥乃を捜した。

『キャアー!!』

敬大が工事現場付近にまで来ると突然悲鳴が聞こえた。

『こ、この声は!!』

敬大は声のする工事現場の中に入った。

敬太の目の先には工事現場の柵に追い込まれた祥乃の姿と、その祥乃にゆっくりと近づく深く帽子を被った男の姿があった。


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