ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
そしてその男の右手にはナイフのようなものを握っていた。

『橘さん…あなたが好きです…』

男は不敵な笑みを浮かべながら祥乃に歩み寄った。

『こ、来ないで…』

祥乃は恐怖に震えていた。

『僕と…僕と…一緒に死んで下さい』

男はナイフを振りかぶった。

『きゃあ!!』

祥乃は悲鳴をあげた。

『ふざけんな!!』

ナイフ振りかぶった男の右腕を、敬大が捕まえ男の顔面を殴り飛ばした。

『敬大君!!』

祥乃は恐怖のあまり涙を流していた。

『祥乃、大丈夫か!?』

敬大は震えてしゃがみ込んでいる祥乃に駆け寄った。

祥乃は震えながら深くうなづいた。

『そっか、無事で良かった』

敬大はひと安心した。

『うわぁぁぁ!!』

敬大に殴られた男は、雄叫びをあげナイフを握りしめ敬大に向かって来た。

油断した敬大は男に脇腹をナイフで刺された。


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