★ イケメン嫌いな私 ★
「ママ起きてよ!葉瑠だよ。ママ目を開けてお願いだから起きて! 」




ママの体を何度も揺する。


たけどママは起きない。



「嫌だ!ママ死んじゃ嫌。お願いだから私を一人にしないで!」




私は狂ったように泣き叫んだ。



ママが死ぬ訳がない。



だってママは大好きな尊敬する高藤さんと結婚出来るって、



あんなに喜んでいたんだよ。



まるで恋する少女のように輝いていた。



ママ死んだら駄目だよ。



大好きな高藤さんと結婚するんでしょ。



新婚旅行は海外へ行くんだって言ってたよね。



死んだらいけないんだよ。


「ママ死んじゃ駄目だよ。ママ今度こそ大好きな人と幸せになるんでしょ。


死んだら駄目だよぉ!」




泣き叫ぶ私を高藤さんが抱き締めた。



『葉瑠ちゃんもういいから、佳英眠らせてあげよう。

葉瑠ちゃんは一人じゃないから。


俺が葉瑠ちゃんとずっと一緒にいるからな。


葉瑠ちゃんはもう俺の家族だよ。』




パパの温もりは知らないけど、高藤さんの腕の中は暖かくて心地良かった。






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