強引な君と甘い恋


さらにもう一人男に腕を掴まれ


結果両腕を掴まれたあたしは、必死に逃げようと抵抗した。



「ねぇ君、何年生?」



ジタバタするあたしに対し、ニヤッと笑いながら男の一人が聞いてきた。



長身で耳にジャラジャラとピアスを付けた男が、顔をのぞき込むようにして迫ってくる。



あたしは怖くて、言おうと思っても声が出ない。


「ねぇ、聞いてる?」


そう言って男はあたしの顎に手をかけた。


瞬間、体がゾクッとして恐怖感でいっぱいになった。



「…ぃ、いやッ!助けて、彰(アキラ)!」



「何?彼氏の名前?」



やっとの思いで声を出したあたしを、三人の男があざ笑った。


やだやだ。


助けて、彰…!
















「ねぇ、うるさいんだけど」


その時、ガサッと音がしたと同時に、三人の男たちとは違う低い声がした。





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