強引な君と甘い恋
「ねぇ、本当に大丈夫?」
三人の男たちから助けてくれて、王子様みたいないい人なんだけど…
その差しのべられた手を握ることは
あたしには無理。
「ねぇ「いやっ!」
─パシッ
急に声を上げたあたしに驚いたのか、大きな瞳がさらに大きく見開いた。
「……え?」
「あ……」
だって、手が…
差しのべていた手があたしの肩に触れ、あたしはその手を振り払った。
まだポカンとしている彼の前に、あたしは自力で立ち上がった。
立ち上がっても彼はあたしを凝視している。
助けてくれて本当にありがたいんだけど…
あたしは彼に一礼して、走った。
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