強引な君と甘い恋


いつも裏庭に行くあたしが、今日は行っていないのに三人は結構驚いてるみたい。



「美春、何があったの?」


ビニールシートに座ったあたしに、彰が心配そうな顔をして聞いてきた。


…やっぱりバレバレだよね。


三人には隠し事を出来ないと思い、あたしはさっきのことを話した。





*****



「…大変だったわね」


「美春ちゃん…」


「ったく、出入り禁止なのに入ってくる奴らが悪いんだよ」


あたしの話に三人とも真剣に聞いてくれた。


あやめは怒りで、持っている箸が折れそう。



「でも、助けてくれた子には悪かったかな?」



卵焼きを食べながら、あたしはシュンッとなって言った。



助けてくれたのにあんな態度とっちゃって。



するとあやめはバッとあたしに振り向き



「何言ってんの?そいつも立ち入り禁止のとこにいたんだから、そいつも悪いの!美春が気にかけることじゃないよ」



声を荒げ、ぶつぶつと文句を言っている。


しかも食べ物をパクパクと食べたまま。



…よく食べるね。





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